【narikiriトラブル事例集】既製品?オーダーメイド?納品物を巡る不満と誤解

コスプレ衣装をオーダーメイドする際、依頼者は「自分のためだけに作られた特別な衣装」を期待し、制作者は「依頼内容に沿った衣装を心を込めて制作する」ことを目指します。しかし、納品後に「これは既製品では?」と依頼者が不満を抱いたり、「確かにオーダーメイドで作ったのに既製品扱いされてしまった」と制作者が不快に感じるケースが発生することがあります。

今回は、こうしたトラブル事例をもとに、納品物を巡る誤解が生じる原因や、事前に防ぐための対策について解説していきます!


【トラブル事例】納品されたものが既製品では?と不信感を抱いた

オーダーメイドの特別感と認識のズレが不満の原因

①依頼者側の不満:「オーダーメイドのはずが、既製品のように感じる!」
依頼者はオーダーメイドの特別感を期待して衣装を依頼しました。しかし、納品された衣装が既製品と酷似していたため「これは本当にオーダーメイドなのか?」「通販サイトで安く売っているものを購入して転売しているだけなのでは?」と疑念を抱いてしまいました。

特に衣装のデザインや仕立てがシンプルで既製品と大差なく見えた場合は、無駄に高いお金を払わされた様に感じてしまい、不満や疑念を抱くケースもあります。

② 制作者側の不満:「確かに作ったのに、既製品扱いされてしまった!」
制作者は依頼内容に沿って丁寧に制作し、希望のサイズや仕様にして納品しました。しかし依頼者から「これは既製品と同じでは?」と言われたことでショックを受け「自分の努力が認められない」と不満を抱いてしまいました。

それだけなら良かったのですが、「既製品の転売だと思うから返金してほしい」と言われて困ってしまいました。

特にシンプルなデザインの衣装や依頼者が想像していたものと違った仕上がりだった場合は、オーダーメイドであることが伝わりにくくなることがあります。

このような認識の違いが、双方にとって不快な取引となってしまう原因となります。


トラブルが発生する原因

依頼内容の共有不足と完成品に対する双方のギャップ

①依頼内容が曖昧だった
具体的なデザインやディテールについて明確に伝えられていないと、依頼者の想像と制作者の認識がずれてしまいます。「キャラクターのイメージに沿った衣装」など漠然とした表現で依頼していると、制作者側のイメージで制作が進んでしまいます。

②制作過程の共有不足
依頼者が進捗確認を求めない場合、途中で修正や方向性の調整ができずに納品後に不満を抱く結果となりがちです。あわせて制作者が途中経過を共有しなかった場合、依頼者はどのような工程で制作されたのか分からず、納品時に既製品と似ていると「本当に作ったのだろうか…?」と感じてしまいます。

③期待値のギャップ
依頼者が「完全フルオーダーの一点物」と考えているのに対し、制作者は「(低予算に合わせるため)既製品をリメイクして依頼者のサイズや細かな希望に合わせて制作」と認識して制作する場合もあります。その場合、依頼者は納品されたものと既製品で類似する部分を見つけてしまうと「だったら安い既製品で良かったのでは?」と感じてしまう場合もあります。


トラブルを防ぐための改善策

今回のトラブル事例を踏まえ、以下の改善策を実践することで同様の問題を防ぐことができます。ぜひ参考にしてみてくださいね!

依頼内容の明確化と進捗共有が重要

①事前に依頼内容を明確にする
「どこを制作するのか(作り込むのか)」や「どこは既製品を利用したり改造するのか(費用を安く抑えるのか)」等を具体的に話し合い、こだわりたい箇所は細部まですり合わせを行いましょう。参考画像を共有し、望んでいるデザインやディテールの方向性を明確にするのも一つです。

●参考例
依頼者「オーダーメイドなので、完全に一点物を作ってもらえるんですよね?」
制作者「基本的にはオーダーメイドですが、デザインによっては既製品と似ている場合もあります。特にカスタマイズしたい部分や使ってほしい生地等があれば事前に教えてください!」

②制作過程を定期的に共有する
制作者は進捗報告をこまめに行って制作過程の写真を送ることで、お互いの認識の齟齬も少ない制作状況を知ってもらえます。また双方のイメージのズレを早期発見して修正することも可能になります。

依頼者は気になる点があればその都度質問をして、納品後の「イメージと違う」も未然に防ぐように努めましょう!

●参考例
制作者「本日、生地の裁断を終えました。仕上がりはこんな感じになりそうですが、問題ないでしょうか?」
依頼者「写真ありがとうございます!襟の形を参考図のようにもう少しシャープにできると嬉しいです!(参考図をセットで送る)」


トラブルによる被害を最小限に

どれだけ気を付けていても人と人同士のやり取りである以上、トラブルを完全に回避するのも難しいのも事実です。その為、万が一の際に被害を最小限に抑える方法をお伝えします!

冷静な事実確認と運営への相談

①トラブル発生時は冷静に対応する
依頼者は「これは既製品では?」と感じた場合も、感情的にならずに制作者と既製品の販売業者に確認を取る。制作者は、疑念を持たれた場合でも「どのように制作したか」を丁寧に説明し、誤解を解く努力をする。

②narikiri運営に報告相談する
依頼者は間違いなく既製品の転売であるという客観的事実を収集し相手に伝えた上で、運営に報告し対応方法を相談する。制作者は、間違いなく制作したものであるという客観的事実を収集し相手に伝えた上で、運営に報告し対応方法を相談する。


さいごに

オーダーメイド衣装の取引では、依頼者と制作者の認識の違いがトラブルの原因になることがあります。「オーダーメイドだから特別」と考える依頼者と「カスタマイズして作っている」という制作者のギャップを埋めるために、事前のすり合わせが重要です。

特にコスプレは参考にするデザインが明確にあり、そのデザインに似せようとする以上は各衣装が似たものになるのは自然とも言えます。今回の事例を頭において、双方思いやりを持ってやり取りができると良いですね!

narikiriでは、安心して取引ができるよう、事前の確認や進捗共有を推奨しています。ぜひ今回の事例を参考にし、気持ちの良い取引を心掛けてください!

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