コスプレ衣装のオーダーメイド取引では、成約時に取り決めた内容に基づいて制作が進むのが基本です。しかし、成約フォームに同意した後に、依頼者が追加の要望を出したり、制作者が最初に説明した条件と異なる対応をしたことでトラブルになるケースが発生することがあります。
また、成約時に曖昧な表現を使用したことで、双方の認識がずれてしまいトラブルにつながることもあります。
今回は成約後の認識の違いによって起こったトラブル事例と、曖昧な成約が引き起こす問題点について紹介し、円滑な取引を進めるためのポイントを解説していきます!
【トラブル事例】成約後に変わる要望!? 認識違いによる混乱
①依頼者が困ったケース:「イメージと違う制作や対応をされてしまった!」
依頼者は成約時に「細かいディテールはおまかせ」と伝えたものの、納品された衣装が想像と違う仕上がりだったため「もう少し修正してほしい」と要望しました。しかし、制作者から「追加の修正は対応できません」と言われ、納得がいかないまま取引が終了してしまいました。
オーダーメイドなんだからこれくらい修正対応するのが「普通」だろうと感じ、不満に思ってしまいました。
②制作者が困ったケース:「成約時に合意したのに、あとから要望が変わる!?」
制作者は成約時に「追加の装飾はなし」という条件で依頼を受け、制作を進めていました。しかし、途中で依頼者から「やっぱりフリルを追加してほしい」「色の変更もお願いしたい」と要望が変わっていきました。
制作者は追加作業に応じた追加料金が必要と説明しましたが、依頼者から「最初の金額のままで対応してほしい」と言われ、追加料金が必要なのが「普通」だろうと思い、困ってしまいました。
このような「●●は普通だろ?」といった認識の違いが、双方にとって不快な取引となってしまう原因になる可能性があります。
トラブルが発生する原因
①各々の「普通」をもとに話を進めてしまった
「普通はこうだろう」と各々の常識に委ね、具体的にすり合わせなかったため、依頼者と制作者の認識がずれてしまいました。「普通」や「常識」は人によって異なるので、思い込みにより進めてしまうことで「普通はこうなのに!」と不満を生じる結果となってしまいました。
②成約時の内容が曖昧で明確になっていなかった
成約後の要望変更についてのルールを決めていなかったため、「対応できるかどうかの判断」や「対応方法の内容」の認識が人によって異なってしまいました。
③途中で認識をすり合わせなかった
依頼者がこまめに確認を取らなかったため、完成後に「想像と違う」と感じる結果になってしまいました。制作者が進捗を報告しなかったため、依頼者が「まだ変更できる」と思い込んでしまいました。
トラブルを防ぐための改善策
今回のトラブル事例を踏まえ、以下の改善策を実践することで同様の問題を防ぐことができます。ぜひ参考にしてみてくださいね!
①「普通は●●だ」と思うこともすり合わせる
「普通」や「常識」は人によって違うことを認識し、できる限り確認しておきましょう。「言わなくても分かるだろう」と思わずに、念の為に成約フォームに記載しておくことで、労力をそこまでかけずに後々のトラブルを防ぐ事ができます。
●参考例
依頼者「オーダーメイドなのでサイズが合わなかった場合は修正してほしいのですが…可能ですか?」
制作者「可能ですがかなり予算を抑えているので、必要に応じて追加料金をいただく事になります。」
②成約時に詳細な内容を記載する
成約フォームに「修正対応の範囲」「追加作業の料金」「納期の変更条件」などを明確に記載しておきましょう。おまかせの場合も「どの範囲をどこまでおまかせするのか」を具体的に決めておくことで、不要なトラブルを防げます。
●参考例
依頼者「細かい部分はおまかせでお願いします!」
制作者「どの範囲をおまかせにするのか、事前に確認させてください。装飾や素材、カラーについては指定のままでよろしいでしょうか?また、追加の要望が発生した場合は、要望に応じた追加料金が発生するのでご了承下さい。」
③途中で認識をすり合わせる
制作者は進捗状況をこまめに報告し、依頼者の要望をうまく汲み取れているかを確認しましょう。依頼者は完成後の大幅な修正は難しいことを理解し、早めに変更希望や細かい要望を伝えるようにしましょう。
●参考例
制作者「本日、仮縫いを行いました。仕上がりはこんな感じですが問題ないでしょうか?本縫いを行うと修正が難しいので、何かあればこの段階で仰って下さい。」
依頼者「写真ありがとうございます!裾を2cm短くしてもらえると嬉しいです!」
トラブルによる被害を最小限に
どれだけ気を付けていても人と人同士のやり取りである以上、トラブルを完全に回避するのも難しいのも事実です。その為、万が一の際に被害を最小限に抑える方法をお伝えします!
①トラブル発生時は冷静に話し合う
「普通はこうでしょ!」と思ってもまずは感情的にならず、成約時の内容を確認した上で話し合いを行いましょう。どちらが正しいかを決めるのではなく、双方が納得できる解決策を探ることが大切です。
②narikiri運営に報告相談する
成約内容と異なる対応を受けた場合や、対応に困った際はnarikiri運営に相談しましょう。成約時のやり取りが記録されているので、第三者の視点で適切なサポートを受けられます。
さいごに
オーダーメイド衣装の取引では、成約時の内容が曖昧だとトラブルの原因になりやすいです。「普通」や「おまかせ」といっても、人によって解釈が異なるため、事前に詳細を決めることが大切です。
また成約後の変更についても、ルールを明確にして途中で認識をすり合わせることで、お互いに納得のいく取引ができるようになります。
narikiriでは、安心して取引ができるよう、成約内容の明確化や進捗共有を推奨しています。ぜひ今回の事例を参考にし、気持ちの良い取引を心掛けてください!
