コスプレ衣装や造形アイテムを依頼する時に「どのくらいの値段で依頼するのが適正なのか?」と悩まれる依頼者も多くいます。逆に制作者の中でも「どのくらいの値段で制作費を提示するのが適正なのか?」と悩まれる人もいます。
今回はそんなコスプレ衣装・造形・装飾アイテムのオーダメイドの相場について解説します!narikiriサービス内でも1000を超えるオーダーメイドの依頼のやり取りがあり、それらの情報も参考にしながらお伝えします!
なお、あくまでも相場感の解説になるので、依頼内容や納期、制作者のスキル等によってはその相場を大きく下回るor上回る場合があるということは念頭に置いておいてください。
なぜオーダーメイド品は既製品よりも値段が高い?
大手のネット通販サイトで販売されているコスプレ衣装や造形品は1~2万円前後で販売されているものが多いです。ネットで販売されているものがこれくらいの値段であれば、オーダーメイドも同じぐらいの値段で作ってもらえるのでは?と思う人もいるかも知れませんが、オーダーメイドの場合は同じものを作る場合でも少なくても2~3倍の費用が必要なことを念頭に置くようにしましょう。
なぜオーダーメイドの場合は既製品よりも値段が高いのか、その理由はは大きく分けて3つあります。
【オーダーメイドが既製品よりも高い理由①:専用に型紙を作る必要がある】
既製品は1つの型紙から同様の制作物を大量生産することにより単価を抑えていますが、オーダーメイドの場合は依頼者の希望するサイズや仕様に沿って専用に型紙を作り、そこから1点モノを制作するので、既製品に比べて値段が上がってしまします。
【オーダーメイドが既製品よりも高い理由②:専用に素材を調達する必要がある】
①の理由と同様で、既製品は1度に同じ制作物を大量に生産する都合上、同じ素材を大量に仕入れて生産します。大量に素材を仕入れることによって仕入原価を下げ、かつ素材の在庫リスクも解消することによって値段を下げています。
一方、オーダーメイドの場合は依頼者の希望する素材を専用に集めて作り上げていくため、既製品の時のように素材を大量に仕入れて仕入原価を下げることは難しく、かつそのオーダーメイド以外には使えない素材の場合は素材の在庫リスクも抱えてしまうため、値段を上げることによってその調整をとっています。
【オーダーメイドが既製品よりも高い理由③:個別に何度も依頼者とやり取りをする必要がある】
既製品は制作者側で企画し制作まで手掛けるため、有識者の中で仕様を固めてから制作に移行するので、スムーズに事が進み、その分の時間が短縮されてコミュニケーションコストが削減され、費用も安く抑えることが可能です。
一方、オーダーメイドの場合は依頼者との細かなやり取りが複数回発生し、場合によっては依頼者の要望が途中で変わったことによって作り方を変更、またその変更部分の了承を依頼者から得る必要がある等、既製品に比べてコミュニケーションコストが莫大にかかってきてしまいます。
やり取りする回数が多ければ多いほどそれに割く時間も多くなるので、その分の費用が値段に上乗せされています。
コスプレ衣装のオーダーメイドの相場
コスプレ衣装と一言でいっても様々な衣装があります。ここではよくコスプレ衣装のオーダーメイドで依頼されているものを中心に記載していきます。
・装飾やデザインの少ないシンプルなシャツやワンピース:2万円~
・そのキャラ専用のデザイン服:5万円~
・着物やドレス系の衣装:8万円~
※制作者のスキルや制作環境、持ち合わせている素材によっても値段は前後します
コスプレ造形のオーダーメイドの相場
アニメやゲームの世界では剣や鎧や杖なども多数存在します。そんな造形のオーダーメイドで依頼されている相場を記載していきます。
・仮面や羽などのアタッチメント系:3万円~
・剣や杖などの手でもつ武器系:6万円~
・鎧などの着用する造形物:10万円~
※制作者のスキルや制作環境、持ち合わせている素材によっても値段は前後します
コスプレ装飾アイテムのオーダーメイドの相場
ちょっとした髪留め、ネックレス、帽子のパーツなどもオーダーメイドではよく依頼されているカテゴリーになります。ここではそんな装飾アイテムで依頼されている相場を記載していきます。
・指輪やネックレス等の小さめの装飾やウィッグ関係:1.5万円~
・帽子や衣服に付ける装飾品:2万円~
・光ったり変形する特殊な装飾品:5万円~
※制作者のスキルや制作環境、持ち合わせている素材によっても値段は前後します
相場の把握以上に相手を思いやりながらのやり取りが大切
コスプレ関連のオーダーメイドの相場を書いてきましたが、あくまでも目安です。依頼内容や納期、制作者のスキル等によってはその相場を大きく下回るor上回る場合があることを把握した上で、相手を思いやりながらのやり取りをするようにしましょう。
【依頼者の立場で制作者とやり取りする場合】
「既製品とオーダーメイドは相場が異なっている」「制作者にも得意不得意なジャンルがある」「依頼内容や制作者のスキル等によっては相場の値段から大きく外れる場合がある」という事を念頭に置いた上でやり取りをしましょう。
【制作者の立場で依頼者とやり取りする場合】
「既製品の値段と同程度の値段帯で相談してくることがある」「オーダーメイドにかかる作業量(コスト)を把握していない」「時間や費用がかかる理由を制作者から提示してあげると理解してもらいやすい」ということを念頭に置いた上でやり取りをしましょう。