既製品の購入と違ってオーダーメイドは注文してから出来上がりが手元に届くまでに一定の期間が空いてしまいます。そのため、場合によっては注文後にキャンセルや返金を希望する事例も見受けられます。
今回はそんなオーダーキャンセルや返金時の対応方法について解説していきます。narikiri内でやり取りしているユーザ以外も役立つ情報なので、ぜひ最後までご覧ください。
大前提として注文後のオーダーキャンセルや返金はNG
そもそもの話になりますが、大前提として注文後のオーダーキャンセルや返金は原則NGです。既製品とは異なり、オーダーが入ってからの素材集めや型紙の作成、縫製や造形構築と進んでいくので、制作者側からしたらキャンセルになるとそれまでに費やした労力が全て無駄になってしまいます。
narikiriでは先に制作費を預かっているので、一方的なキャンセルの場合の金銭的な保証は出来ていますが、そもそもキャンセル自体がNGということを念頭に置き、依頼者も制作者もオーダー以前にお互いに納品物の認識を擦り合わせて、両者納得してから注文するようにしましょう。
とりあえず注文してから考える、オーダーが入ってから考える、といった考え方で進めるとトラブルのもとになります。この点はくれぐれも注意しながらお互い誠意のあるやり取りをするようにしましょう。
とは言っても、どうしても依頼者または制作者のどちらかの都合でオーダーキャンセルせざるを得なくなる事例もあるのは確かです。ここからはnarikiri内でも実際にあった事例も踏まえて対処方法も合わせて解説していきます。
オーダー品の制作途中にキャンセルする場合
依頼者が取るべき行動:キャンセルの理由を制作者に伝えて相談する
制作者が取るべき行動:一度、依頼者のキャンセル理由を聞いた上で判断する
narikiriとしての判断:注文後の依頼者都合でのキャンセルは原則受け付けておらず、制作者がキャンセルを了承した場合を除き、成約金は制作者に振り込む
依頼者が取るべき行動:一度、制作者のキャンセル理由を聞いた上で判断する
制作者が取るべき行動:キャンセルの理由を依頼者に伝えて相談する
narikiriとしての判断:注文後の制作者都合でのキャンセルの場合、原則として成約金は(必要経費を除き)全て依頼者に払い戻す
どうしてもやむを得ずキャンセルが発生する場合は、一方的にキャンセルする旨だけ伝えるのでなく、なぜキャンセルするのかの理由を明確にして相手に誠意をもって伝える必要があります。
金銭が発生しているやりとりになるので、依頼者と制作者の両者の判断で決定した内容に両者が納得した場合はその方法で解決すれば良いですが、両者の意見が噛み合わずトラブルになってしまう場合、narikiri内のサービスではnarikiriとしての判断を用いる場合があります。
納期が間に合わず利用日が過ぎてしまってキャンセルする場合
依頼者が取るべき行動:納期延長でも可能な場合はその納期の指定を行い、納期に間に合わずキャンセルしたい場合はその旨を伝える
制作者が取るべき行動:どうしても納期が間に合いそうにない場合は事前にその旨を依頼者に伝え、了承してもらった場合のみ別の納期を提示する
narikiriとしての判断:オーダー後の依頼者からの了承を得ないままの納期遅れが発生し、依頼者も納期延長を了承しない場合、原則として成約金は(必要経費を除き)全て依頼者に払い戻す
この事例は制作者が納期に間に合わずに起きてしまう事になるので、万が一、成約時に決めた納期に間に合いそうにない場合は事前に依頼者に相談するようにしましょう。また、依頼者も可能な限り制作者に進捗状況を聞いていくのが納期遅れを防ぐポイントになります。
こちらの場合も基本的に依頼者と制作者の両者の判断で決定した内容に両者が納得した場合はその方法で解決すれば良いですが、両者の意見が噛み合わずトラブルになってしまう場合、narikiri内のサービスではnarikiriとしての判断を用いる場合があります。
納品物が依頼内容と異なっておりキャンセルする場合
依頼者が取るべき行動:制作者にどこがどう依頼していたイメージと異なっているかを共有し、要望を伝える
制作者が取るべき行動:依頼者の要望内容を聞いた上で判断する
narikiriとしての判断:納品までの両者のやり取りや意見を総合的に考慮して判断
オーダーキャンセルや返金の事例として一番出てきやすいのが上記のようなイメージ違いの場合です。この場合は依頼者と制作者のどちらに批があるを判断するのが本当に難しく、ケースバイケースで対応が異なります。narikiri内のサービスで同様の事例が発生した場合は運営内で話し合いをして判断することになります。
よくこの事例が起こる理由としてお互いの納品物に対する情報共有不足というのががほとんどなので、納品までに
・デザイン資料を共有する
・サイズを共有する
・使用する素材を共有する
・想像で制作して良い箇所は依頼者に了承を得る
・定期的に制作途中の画像とセットで進捗を送る
・納品前に完成品を写真で送って依頼者に了承を得る
といった事をやっておけば、上記のような事例は起きにくくなってきます。お互いに自身の持っているイメージを具体的に相手に伝えるのは難しい作業になりますが、トラブルを避けるためにできるだけ簡潔に情報共有を行うようにしましょう。
依頼者が取るべき行動:制作者にどこがどう破損していたかを共有し、要望を伝える
制作者が取るべき行動:破損箇所が自身の責任かどうかを確認し、依頼者の要望内容を聞いた上で判断する
narikiriとしての判断:制作過程から梱包方法・配送方法までを総合的にみて判断
こちらの事例も依頼者の希望する納品物そのものが破損しやすい形状をしていたのか、制作者の制作ミスによって起きたのか、梱包時や配送時に破損してしまったのか、等の責任の明確化が非常に難しく、narikiri内のサービスで同様の事例が発生した場合は運営内で話し合いをして判断することになります。
これらを事例を防ぐ方法としては
・破損しやすそうな箇所があれば事前に依頼者にその旨を伝えておく
・破損しやすそうな箇所は念入りに補強しておく
・梱包時には細心の注意を払う
・配送時に「ワレモノ注意」等の表記を行い、丁寧に配送してほしい旨を伝える
等が挙げられます。制作者だけでなく依頼者も破損に関するキャンセルやトラブルが起こりうることを考慮した上で、お互いに誠意のあるやり取りを心がけるようにしましょう。
音信不通でキャンセルする場合
依頼者が取るべき行動:何度か制作者に連絡を行い、返信の催促する
narikiriとしての判断:オーダー後の依頼者の連絡に返信せず、narikiri運営からの連絡にも返信がなかった場合、納品の有無に関わらず、成約金は全て(必要経費を除き)依頼者に払い戻す
制作者が取るべき行動:何度か依頼者に連絡を行い、返信の催促する
narikiriとしての判断:オーダー後の制作者の連絡に返信せず、narikiri運営からの連絡にも返信がなかった場合、納品の有無に関わらず、成約金は制作者に振り込む
依頼者か制作者のどちらか一方の連絡が途絶えてしまうとその後のやり取りに大きな支障が出てしまう可能性が高く、粘り強く返信の催促をする他なくなる場合がほとんどです。narikiri内のサービスで同様の事例が発生した場合、音信不通の理由の如何を問わず運営からの連絡にも1週間以上返信がなければ、成約金は自動的に支払いまたは払い戻しすることになります。
さいごに
様々なオーダーキャンセルや返金を希望する事例とその対応方法を挙げてきましたが、どれだけ注意していても人間同士のやり取りになる以上、どうしてもトラブルになってしまう可能性は0ではありません。
被害を受けた側は感情が先行してしまうかもしれませんが、攻撃的な発言をしてしまうと更にトラブルになってしまう可能性が高いので、落ち着いた発言や対応をとるようにしましょう。また自身の非によって相手に迷惑をかけた自覚がある場合は、誠意をもって謝罪し、代替案を提案するようにしましょう。
なおnarikiri内では、依頼者と制作者が同意し、制作に移行する前に代金をnarikiriに預けていただくシステムを採用しているので、オーダーキャンセル等で金銭トラブルが発生しても安全にご利用いただける仕組みを持っています。
今回の内容を参考に少しでもオーダーキャンセルや返金に関するトラブルが減ることを願っています。